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YOUR HANDSOMUSE STORY


ベルシオラは、半歩先を歩もうとする女性とともにあることを大切にしています。

そのため、「自分の人生を半歩先に進めた転機とそこに至るまでの過程や想い、
または半歩先の夢に向かっての決意や目標」を公募し、たくさんのHANDSOMUSEなみなさまから素敵なストーリーをお寄せ頂きました。
頂いたストーリーはピックアップの上、順次掲載させて頂いています。

ご応募下さったみなさま、ありがとうございました。
公募は既に締め切っていますが、大変多くの反響を頂きましたので、今後も企画を検討いたします。

Story12

保育園に通う息子との会話。
「僕ね、大人になってもお仕事しないよ。
だって僕がお仕事したら僕の子供は保育園に行くんだよね?
僕の子供は保育園で最後までお迎え待っててさ、それってかわいそうだよね。
だから僕はお仕事しない。ずっと僕の子供のそばにいるんだよ」

言葉のひとつひとつが全身に刺さる感覚だった。

いつも笑顔で保育園に通う息子だった。出かける時に泣かれたこともなかった。
保育園には0歳の時から通っていて先生もみんな良い方で、伸び伸びをモットーとした保育園で毎日どろんこになって遊んでいた。保育園生活を心から楽しんでいるのだと思っていた。

保育園、楽しくないのかな?
聞こうとしてやめた。そうじゃないんだ。毎日が楽しいとか楽しくないとかそういう話じゃないんだと思った。

母親といっしょにいたい。
早く会いたい。
早く迎えにきてほしい。
早くいっしょに家に帰りたい。
遊んでほしい。
話を聞いてほしい。
そばにいてほしい。

単純な欲求。単純で最も重要な欲求。
どんな贈り物よりもお母さんといっしょにいる時間がほしい。子どもとして当然の欲求。

「僕は僕の子どものためにお仕事しない」
その言葉は、早く迎えに来てよと言われるよりもずっとずっとキツかった。涙が止まらなかった。
ママはどうしたらいい?君のために仕事をやめた方がいい?即断するべきだったのかもしれない。
でも。もし今仕事をやめたなら。君はきっと嬉しいだろう。でも君の中に何が残る?
あぁ、やっぱりママは仕事していない方が楽しいな。そんな気持ちだけが残るだけではないだろうか。

ママは決めたよ。
お仕事はやめない。今まで通り精一杯頑張る。
いや、違う。今以上に楽しそうにキラキラお仕事してみせる。

私には迷いがあった。
仕事と育児を不器用に両立する自分に。
子どもが幼い時期はほんのわずか。それなのに構ってあげられない罪悪感。
でもね、ふっきれたよ。
いつかきっと君が大きくなって、ママがお仕事してると寂しいこともあるけれど、あんなに楽しそうならお仕事してみたいって思ってくれるように。
私には私の生き方がある。
子どもにその背中を見せる。あんな風に生きてみたいと思ってくれるように。

あれから7年が経った。

息子は科学者になりたいんだという。
バリバリ研究して、スパイダーマンスーツを作って子どもから尊敬される父親になるんだと無邪気に笑う息子を見て、私の一歩は間違っていなかったのかもしれないと、少し思う。


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