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YOUR HANDSOMUSE STORY


ベルシオラは、半歩先を歩もうとする女性とともにあることを大切にしています。

そのため、「自分の人生を半歩先に進めた転機とそこに至るまでの過程や想い、
または半歩先の夢に向かっての決意や目標」を公募し、たくさんのHANDSOMUSEなみなさまから素敵なストーリーをお寄せ頂きました。
頂いたストーリーはピックアップの上、順次掲載させて頂いています。

ご応募下さったみなさま、ありがとうございました。
公募は既に締め切っていますが、大変多くの反響を頂きましたので、今後も企画を検討いたします。

Story17

父に叱られた。
幼い頃から、記憶のある限り一度も叱られたことはなかった。
家では静かで、たまの小さな旅行を企画するのが好きな、穏やかな父だ。

大学受験。
将来やりたいことがわからなかった。志望校も、ずっと決まらなかったくらいだ。

父は、大学野球と駅伝を観るのが好きだった。楽しそうに全部の大学を解説する父に「娘の大学なので!」と応援する理由を渡したくてそれだけの理由で、スポーツで有名な大学をいくつか選んで受験したのだ。

父は、私の受験を応援するために福岡の太宰府までいって絵馬をかいてくれた。お守りをかってきてくれた。
わざわざ埼玉から。これで落ちるわけにはいかないなぁ。

父のことが大好きだった。
喜ぶ顔が見たくて、絶対に受かりたいと思った。

合格発表。
志望校にほとんど受かった。どこもスポーツに強く有名な私立大学だ。
高校受験は失敗してしまったから私も初めての合格体験がうれしかった。
そして私以上に、父がなにより大喜びした。少しずつ、ぽつぽつと親戚に自慢の連絡をしていた。

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「で、どこにするんだ?」

「いちばん、駅伝が強いところにする」
「お父さんと一緒に応援したいから」
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叱られた。

俺のためにじゃないんだ
自分を、なにより大事にしてほしい
君の努力を誰よりも見ていたから
震える声で言われた。

あれから10年が経った。
それ以来ずっと大事にしている。

人のためにじゃないんだ。
自分のために、しっかり選んでいくんだ。
人生で何度も選択をしてきた。

その度に、父の震えた声を思い出す。
自分のために、選ぶんだ。

父のことが大好きです。
還暦おめでとう。
これからも、どうぞよろしく。


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